心を売る仕事
どうも。
今日は昼からバイトでした。
バイトはTwitterにも記載している通り、コックさんです。
コックさんと言っても去年の10月に始めたばかりの超下っ端で、土日などの忙しい時間帯は一人で回せるには至っていません。
コンロ8つもフル稼働でどんどんこなしていく先輩方のアタマの中を見てみたいです。
ちなみに前職は塾講師でした。
今思えば、当時は「ブラックだ―」とか言いながらやっていましたが、大手の塾だったこともあり、非常に待遇が良かったと思います。
通常授業に加え、長期休みなどは200コマ近く授業をしていたので、退職した後も有給消費で2か月ぐらい何もせずにお金が入ってきてました。
今のバイトに変わってから、お金を稼ぐしんどさがやっとわかった気がします。
これまでは、まあ確かにあれはあれでしんどかったですが、自分の知識をカリキュラムに沿って伝えていくだけなので、身体的なストレスはあまりなかったですね。
さて、今日の話はお仕事関連で、
「感情労働」
について、少しだけ触れていこうと思います。
それでは早速始めましょう。
皆さんは、「承認」されたいですか?
アドラー心理学が流行する起爆剤となった『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』
によれば、
「承認欲求なんて捨ててしまえ!」(実際はもっとましな言い方です笑)
といわれていますが、実際はそうはいきませんし、あって然るべきだとも思います。
萎えることもあればモチベーションになることも多いですからね。
そんな「承認」に関して、
”承認論”を論じたアクセル・ホネットという哲学者がいます。
彼は承認を
- 愛の承認
- 法の承認
- 連帯の承認
の3つに分けました。(詳細はあまり知らないので割愛)
簡単に言えば、愛の承認は個人から、法は規則、連帯は組織から得られるものとしています。
しかし、現代において、3つ目の連帯の承認がえられにくくなっていると考えられています。
その原因として2つ挙げられており、
- 1つ目は 仕事環境の変化
- 2つ目は 仕事内容の変化
であると言われています。
仕事環境の変化について
ホネットが承認論を論じた時代と、それ以降から現代までの時代は、
に分けることができます。
フォーディズムとは、
簡単に言うと、大量生産大量消費のマニュアル主義で、年功序列による仕事の評価という性質があります。
一方
ポストフォーディズムとは、
柔軟性重視でお客様第一主義、評価基準も能力別、といった時代で、まさに現代って感じですね。
前者と後者の間の一番の違いといえば、
前者は業務も商品も評価もひとまとめにされている集団的労使関係に基づくものであるのに対し、
後者は業務も商品も評価も個人に焦点が当てられていて、例えば「お客様一人ひとりに」といったようなマインドが代表的ですね。
それに加えて、ポストフォーディズム時代に誕生し、注目されたのが感情労働なのですが、これについてはあとで説明します。
このように、客側も企業側も全体的かつ包括的に扱われていたものが、個々人に目を向けられるようになり、集団としての凝集性や意識が減少していったことが連帯の承認の減少につながっていったと考えられています。
仕事内容の変化について
感情社会学という社会学の新たな学問分野を切り開いたとして有名なアーリー・ホックシールドという社会学者がいます。
彼女は、労働を
- 肉体労働
- 頭脳労働
- 感情労働
の3つに分類しました。
今回扱うのは3つ目の感情労働についてです。
上で述べたように、ポストフォーディズム時代の到来によって新たに誕生した感情労働なのですが、これが3つのうちの他の2つと比べて業務自体になじみやすく、評価することが非常に困難な労働なんです。
さらに、「営業スマイル」を振りまくことが当然のように日常に浸透しているので、どの労働にとっても当たり前のようになってしまっているのが現状です。
この感情労働が評価されないことによって、評価という承認が得られない原因となっていると考えられているのです。
といった感じで今日はここまで。
皆さんの仲にもお仕事で感情労働されてる方、非常に多いと思います。
学生の間でもこの感情労働や承認のカテゴリーは結構人気です。
もっと気になる方はぜひ自分で調べてみてください。
<あとがき>
感情労働と承認(心理系)とメディアは3大 人気テーマだと思う。
受験生もこういうの勉強したいっていう人多いと思う。
でも、先に言っとく。
心理は理系で、根性がないとできないもんだと思っといたほうがいい。